ほとんどの集客では”言葉”を使います。言葉1つで集客が数倍に変わることもある大切なことなのです。集客用のホームページであるLP(ランディングページ)が広く知られる様になり、必要性を感じる人が増えてきたセールスライティングについて今回はまとめます。なぜ必要なのか?どこに使うのか?コツや上達方法についてお伝えします。
セールスライティングとは?コピーライティングとの違い
セールスライティングとは「商品やサービスを販売するためのライティングテクニック」です。俗語としてコピーライティングの一部扱いをされていますが、コピーライティングとは「印象操作し、興味を引くライティングテクニック」です。コピーライティングは、セールスライティングの為に必要です。セールスライティングのテクニックで、コピーライティングを行うことも多いです。なので、この2つを混合して”コピーライティング”と一括りにされてしまいがちです。

「コピーライティングを習いたい」と言われると
どちらの”つもり”で言ってはるのか?分からなくて
確認することもしばしばあります。
セールスライティング=”顕在欲求を助長”、売ることを目的とする
コピーライティング =”潜在欲求の発掘”、興味を惹くことを目的とする


セールスライティングが必要な場面
冒頭でもお伝えしましたLP(ランディングページ)で使われることが多いです。ですが実際にセールスライティングをする場所はそこだけではありません。見込み顧客・顧客に伝わるメッセージならば、どこでも活用した方が良いものになります。
セールスライティングを使う場面
- ホームページ/ランディングページ
オウンドメディアでも、”資料請求””メルマガ登録””サイト回遊”などを目的として使います。 - DM(ダイレクトメッセージ)/チラシ
紙媒体の集客ツールでも、集客を目的とするので必須のスキルになります。 - メールマガジン/LINE公式アカウント
日頃の情報発信でも、告知シーン・記事紹介シーンで活用されます。 - Twitter/Instagram /FacebookなどのSNS集客
SNSで集客する時も、言葉1つで効果が変わりますので必須スキルになります。
代表的なところをご紹介しましたが、店内POPやプレスリリースなどにも使います。集客・広報において、セールスライティングは重要になりますので必須スキルだと考えて良いです。
また忘れられがちですが、『ストアカ』『Peatix』の様なセミナーポータルサイト・口コミサイトでも使用します。
セールスライティングで集客倍増!?
これは誇張でもなんでもないです。LP(ランディングページ)では成約率と言うことを考えます。100人がLPを見た時に、何人が購入・お申し込みするのか?と言う確率のことを指します。商品によりますが3%(100人中3人購入)が基準になります。当社が整体院を経営していた頃、1つのページが成約率1%→3%→6%と伸びていきました。



たった数%の変化しか変わらないのですね



3%が6%となると、たったの3%の差に見えますが
3が6になるのは2倍と言うことです。
同じアクセス数でも、成約率が2倍になると集客も2倍になります。
この様に成約率を改善する手法の中で、1番取り入れやすく汎用性が高いのがセールスライティングです。
口コミサイトの集客も増やせる!?
またまた当社が整体院を経営してた頃ですが、有名な口コミサイトを利用していました。1番有名なところでして、月額最低でも12万円もする集客サービスです。(エリア・業種によって料金変動)
こちらを無料プランに切り替え、代わりにセールスライティングを自身で行ったところ集客数が2〜3倍に増えました。
セールスライティングができるだけで、集客数を増やすことにも、結果的に広告宣伝費を減らすこともできます。


3つの”ない”の突破が必要
セールスライティングを学ぶ上で、1番最初に知っておかないといけない前提条件があります。見込み顧客は3つの”ない”を突きつけてきます。この3つの”ない”をクリアしないと、セールスライティングで結果は生まれません。
3つの”ない”
- 読まない(Not read)
- 信じない(Not believe)
- 行動しない(Not act)
どんなに良い文章を書いても、そもそも読まないです。どんなに良いことを言っても、そもそも信じないです。どんなに価値を伝えても、面倒くさくなって行動しないです。この3つの壁を突破しないといけません。
この壁を突破する為には、こんな対策をする必要もあります。
【読ませる】キャッチコピーを活用する
「読まない」のは興味がないからです。では興味を持たせるテクニック”コピーライティング”の出番と言うわけです。興味がない人でも、視認する時間があります。状況にもよりますが、3秒間はとりあえず読んでくれます。



メールとか届いても、タイトルはチラッと見ますよね
たったの3秒間で興味を惹かなければいけません。この短時間で興味を惹く言葉を”キャッチコピー”と言います。キャッチコピーを用いて、興味を惹く様にしましょう。
キャッチコピーの作り方
いろんな方法がありますが、『ベネフィット(価値)』『コスト』『比較優位性(他者より優れた1点)』を含めてください。また”インパクト”があると効果が出やすいので、『意外性』『新規性』『実績』なども活用すると良いです。
キャッチコピーはどこで使う?
- メルマガのタイトル
- SNS投稿の1行目
- LPの最初の画面(通称アイキャッチ)
【信じさせる】権威性やデータを使う
「信じられない」のは信じる根拠がないからです。自分の口では何とでも言えますので、根拠のない話は信じてもらえません。ではこの信じる根拠って何でしょうか?当社では以下の項目のどれか、あるいは複数を用いて信じていただいています。
セールスライティング信じる理由
- 公的機関、有名人、専門家からの推薦
- メディア出演、実績、事例
- 数値化された統計データ(外部データが望ましい)
- 納得がいく理論
- 友人や知り合いからの紹介
この開業したては、ほとんどの手法が使えません。なので”納得がいく理論”を用意することから始めましょう。そこからタイミングを見て、そしてターゲットの性格を見て”信じる理由”を用意しましょう。
よくある失敗例
- 聞いたことがない専門家からの推薦で、逆に胡散臭くなる
- 広告掲載でのメディア出演、誰でもできる電子書籍出版など中身のない実績
- 専門的過ぎて、理解されない理論
- 信用が保障されていない統計データ(自社調べなど)



これらを「ブランディングになります」と
営業してくる業者さんも居るので要注意です。
ただ中には本当に良い業者さんも居ますよ
【行動させる】理由・安心・手順の提供
「行動しない」のは、疑問が残っているからか優先度が低いから。商品やサービスの価値が分かっていたとしても、何か気になる疑問が解消されていないと不安で行動しなくなります。また「今すぐしなくても良い」と判断されると、後回しになりそのまま自然消滅することも多いです。
疑問をなくして、行動してもらう為に
- LPではすべての情報を届ける様に、網羅的に行う
- 日頃からお問い合わせ、接客中に出た質問を回収しQ&Aにすべて載せる
- 数名の知人に読んでいただき、疑問点がないか聞く
「今すぐ行動すべき」と思っていただく為には、ポジティブな理由とネガティブな理由を用意する形になります。
ポジティブな理由としては、「期間限定で安くなっている」「先着で○○プレゼント」「早く決めていただくと、準備ができて良いスタートがきれます」など、今決めたら得するオファーや言葉を使う形になります。
ネガティブな理由としては、「どんどん値上げしていきます」「先着○名限定」「買わないと損しますよ」など、今買うのをためらったら失うものがあると言うオファーや言葉を使う形になります。



ネガティブな理由の方が効果は強いですが
お客さんを焦らせて集客する方法なので嫌いです。
クレームになりやすいと言う特徴もあります。


セールスライティグを行う前に
セールスライティングを学ぶ際に、”セールスライティングの型”から教えるケースがありますが良くないです。基本ができていないのに、小手先のテクニックを使うと結果が出ません。なので最初に行うのは、セールスライティングを行う為の方針決定です。
訴求軸を定める
訴求軸というのは、「うちはここがウリです」と言う軸のことを言います。いろんな要素があって、他社との違いを作られているかと思います。ですがその中でも1つに絞り、一本の軸として話の流れを作った方が良いです。



いろんな特徴があると
「なにかすごい」としか残らない時あります



「なにかすごい」は何が良いのか分かっていないので
結局は商品やサービスの良さが伝わっていないんですよね
2日で有料セミナーに108名集客したLPを作った話
このセミナーは【①YouTube②ペライチ③プロモータービジネスモデル】と3つの専門内容にそれぞれ講師をお呼びするウリが複数あるイベントでした。このまま作ると「何が得られるか?分からない」ことになり兼ねなかったので、『コロナで生き残る次世代ビジネス』をテーマにYouTubeを基軸にLPを制作しました。その結果が2日で108名の集客となりました。”YouTube”を活用する為に”ペライチ”があり、肝心の商品として”プロモータービジネス”があると言う立て付けでセールスライティングを行なった形です。
ブランドコンセプトを定める
LP(ランディングページ)を制作する場合は、特にですがブランディングコンセプトを定めることは大切です。ブランディングを行う要素として、「優しい」「やわらかい」「専門的」「信頼できる」などの形容詞→ブランドコンセプトをすべての場面で統一しないといけません。
これはデザインに限らず、セールスライティングで語られる言葉に対してもです。同じエステサロンでも、「癒される」サロンと「美をストイックに磨く」サロンでは言葉使いも変わります。
ブランドコンセプトの違いでセールスライティングも変化
【癒し系サロン】▶︎「日頃の疲れを癒す空間でお待ちしています」(やさしい言葉使い)
【美をストイックに磨くサロン】▶︎「ラグジュアリーな空間で美を磨きましょう」(ハキハキした言葉使い)



ターゲットが変わっても言葉は変わります
男性向けならロジカルに、女性向けなら感覚的な表現を増やし
年齢や趣味でも馴染みのある言葉は変わるので、選ぶ単語から変えます


初心者はセールスライティングの型を使う
どんなスキルも身につけるには【守・破・離】を守ることが早道になります。【守】型や見本の通りに実践し経験を積む、【破】本質が身についた頃にいろんな要素を入れる、【離】独自の経験から独自の型を作る。
セールスライティングも同じで、最初に行うのは”型”を元にしたライティングになります。本質も見える様に、今回は3つの型をご紹介します。
セールスライティングの型(BEAFの法則)
ECサイトなど、短文で商品の魅力を伝える際に使われています。他の法則に比べると簡素なので、初心者にもおすすめのセールスライティングの型です。
・Benefit:商品で得られるメリット
・Evidence:論拠・証拠
・Advantage:競合比較・優位性
・Feature:特徴
これらの順番で要素を並べ立てます。
セールスライティングの型(新PASONAの法則)
LPなどでよく使われる、消費者の「行動」を促すためのセールスライティングの型です。おそらく日本では1番有名なテンプレートかと思います。なのでよく見かける形になりますね。
・Problem:問題提起
・Affinity:親近感
・Solution:解決策
・Offer:提案
・Narrow down:絞り込み
・Action:行動
これらの順番で要素を並べ立てます。
セールスライティングの型(QUESTの法則)
こちらもLPでよく使われます。新PASONAの法則と似通ってますが、購入意欲が強い場合はQUESTの法則の方が成約率が高くなりやすい傾向にあります。
Q…Qualify(絞りこむ)
U…Understand(共感する)
E…Educate(解決法を伝える)
S…Stimulate(購入意欲を鼓舞する)
T…Transition(行動させる)
これらの順番で要素を並べ立てます。



いまいち違いがわからないです



分かりやすい様に、同じ商品を紹介してみます
例として当社のコンサルティング契約ですが
BEAFでのセールスライティグ
”集客の負担を減らして、事業成長を支える”サービスです。商工会議所でも登壇するコンサルタントが、実働もしながらオフライン〜オンラインまで包括的にサポートします。
新PASONAでのセールスライティング
「今の集客方法で、今後もやっていけるか不安」ですか?様々な集客方法があり、どれが自社に会うのか分からないですよね。税務は税理士に頼む様に、集客もプロに依頼して楽に結果を出しましょう。そこでおすすめなのが、当社のコンサルティングサービス月額○○万円。従業員の少ない小規模法人さんにおすすめの内容です。契約をして事業成長しませんか?
QUESTの法則でのセールスライティング
「集客に労力をかけずに事業に集中したい方へ」私も整体院を経営していたので分かりますが、通常業務の上に集客の為に結果が出るか分からないSNSを更新するのもシンドイですよね。集客の努力をするにしても、遠回りになったり質の確保が難しいのでプロに任せた方が良いです。集客負担が減るので、事業成長がしやすくなります。ご興味がありましたら一声かけてください。
セミナーで紹介する際のスライドもご紹介します。





それぞれ使い分ける方が良いですが
成約率単体で考えるとQUESTの法則なので
当社はQUESTを使うことが多いです。


心を掴むストーリーテリング
ストーリーテリングとは、伝えたい思いや価値などを体験談やエピソードなどの“物語”を引用や活用することで伝える手法です。集客に限らず、従業員の教育や子育てでの教養教育など多岐に渡って活用されています。特に企業や商品の価値を高める為に行われるストーリー活用のストーリーブランディングもこの一種になります。
ストーリーテリングがセールスライティングに役立つ効果
- 分かりやすくなる=伝達率の向上
- 共感されやすい=ファン化
- 記憶に残る=ブランディング
ストーリーテリングに関しては、別の記事で詳しく書いていますので参考にしてください。


セールスライティングの改善
さて型はあくまで基本型であり、理想ではありません。この理想の結果を導き出すには、セールスライティングの改善が大切になってきます。数をこなしてスキルを身につけるのも良いですが、”正しい”か”間違えている”かを知らないと学びは得られません。具体的な方法についてご紹介します。
インタビュー
途中でも出てきましたが、直接インタビューを行うことは良い勉強になります。特に見込み顧客にインタビューをすると、問題点がたくさんリアルに出てきます。生の声は下記のツールとは違い、広範囲の改善策を導き出せるので大切なものです。
ヒートマップ
ヒートマップと言うのは、LPやブログにおける視聴者がどこに興味があるのか?を分かりやすくするツールです。注目している文章、どこで興味が失われたか?などが分かるので具体的な対策を数字ベースの論理思考で行えます。
アナリティクス
こちらはGoogle analyticsと言う、ホームページの分析ツールを用いります。上記の2つと違い、セールスライティングの改善としては情報が少なく”平均閲覧時間””直帰率”などを元に改善をすることになります。”平均閲覧時間”はそのまま、見込み顧客が何秒間このLPやブログを読んでいたのか?を示したものです。当然、興味がある内容なら”平均閲覧時間”は長くなりますので、ここを指標に改善する方法もあります。



忘れられがちですが、あくまで利益が大切です
分析ツール上では悪い変化でも、上得意顧客だけを集客し
少ない集客数で利益は大きくなるケースもあります。
セールスライティングまとめ
セールスライティングはLPに限らず、メルマガやSNSなどの普段から行うコミュニケーションで大切になるスキルです。集客は【商品の魅力×魅力を伝える力×知られる機会】なのでセールスライティングが上達しないと集客はできません。
ただセールスライティグが上手いだけでは、集客で良い結果に繋がらないので商品力と拡散力も考えないといけません。ここら辺の詳しいお話はこちらの記事を参考にしてください。

