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商品構成の見直しは粗利と売れ筋で4分類|小さな店のABC分析の手順

2026.11.08

文責:藤田 泰仁

商品構成を粗利で見直すには、売上のABC分析で売れ筋を決め、店全体の粗利率より高いか低いかで全商品を4つに分けます。分類は判断の入口なので、集客の役目や常連客の注文を確かめてから少しずつ変え、毎月の数字で結果を見てください。

商品構成を粗利と売れ筋で見直すには、どう分ければいい?

商品構成の見直しは、商品ごとの売上を大きい順に並べる「ABC分析」で売れ筋を決め、店全体の粗利率より高いか低いかを掛け合わせた4分類で進めると判断しやすくなります。中小機構のJ-Net21は、累計シェア(上位から足し上げた売上の割合)で50%までをA、80%までをB、それ以外をCとする区切り方を紹介しています(J-Net21「すぐに使える/小売店のABC分析表」、2026年11月8日確認)。売れ筋で粗利率も高い商品は残し、売れ筋で粗利率が低い商品は値付けや原価を見直します。売れていないが粗利率が高い商品は組み合わせで動かし、どちらも低い商品はやめる候補にします。ただし分類は判断の入口です。集客の役目を持つ商品や常連客が頼む商品は、数字だけで切らずに確かめます。

区切り方の出典は、J-Net21のすぐに使える/小売店のABC分析表(2026年11月8日確認)です。この記事では、飲食店・物販・サロンなど少人数で回す店を想定し、表計算でそのまま試せる形で手順をまとめます。クーポンや割引を考える前に「どの商品なら割引しても粗利が残るか」を知りたい方にも役立つ内容です。記事内の金額・販売数はすべて説明用の仮の数字で、実在の店の数字ではありません。

商品構成の見直しは何をどの順番で進める?

商品構成の見直しは、次の7段階で進めます。段階3までは手元の数字を表に入れるだけで終わります。

  1. 見る期間と商品の単位を決める
  2. 売上・原価・販売数を表計算に入れる
  3. ABC分析で売れ筋を決める
  4. 店全体の粗利率で線を引き、4分類する
  5. 集客の役目や常連客の注文を確かめる
  6. 4分類ごとに打ち手を決める
  7. 変えた結果を月次で振り返る

売れ筋×粗利の4分類では、それぞれ何をする?

4分類の打ち手は、残す・値付けを変える・組み合わせる・やめる候補にする、の4つです。粗利率の「高い・低い」は店全体の粗利率と比べ、「売れ筋」はABC分析のAとB、「売れていない」はCとします。

分類売れ行き粗利率基本の打ち手打つ前に確かめること
残す売れ筋(A・B)高い品切れと品質の低下を防ぎ、値引きの対象にしない原価が上がっていないか
値付けを変える売れ筋(A・B)低い価格、量、原価を見直す集客の役目を持っていないか
組み合わせる売れていない(C)高いセットや案内の順番で頼まれる機会を作る知られていないだけか、求められていないのか
やめる候補売れていない(C)低い縮小、入れ替え、販売終了を検討する常連客が頼んでいないか、手間はどれくらいか

ABC分析と売れ筋×粗利の4分類は何が違う?

ABC分析とは、売上などの大きい順に商品を並べ、重要度でA・B・Cのランクに分ける方法です。似た手法との違いは「見る軸の数」と「線の引き方」の2点です。

手法見る軸線の引き方向いている場面
ABC分析売上など1つ累計シェアで区切る力を入れる商品と管理を簡単にする商品を分けたいとき
クロスABC分析売上と利益の2つそれぞれのABCを掛け合わせる商品数が多く、細かく分けて管理したいとき
メニューエンジニアリング人気度と収益性の2つ2軸の高低で4区分にする飲食店のメニューを分析したいとき
この記事の4分類売上のABCと粗利率の2つA・BとCで分け、店全体の粗利率で区切る業種を問わず、少ない手間で打ち手まで決めたいとき

クロスABC分析は、ITセレクト「ABC分析で在庫管理を効率化するには?」(2025年11月13日更新)で、売上と利益の2軸で見る方法として紹介されています。メニューエンジニアリングは、ミシガン州立大学のカサバナ氏とスミス氏が1982年ごろに考案した手法で、Stars(高収益・高人気)、Plowhorses(低収益・高人気)、Puzzles(高収益・低人気)、Dogs(低収益・低人気)に分けます(AHLEI「The Power of Menu Engineering」、2025年4月8日)。この記事の4分類は、これらの考え方を小さな店の表計算で試しやすい形に簡略化したものです。

粗利と粗利率は何が違う?

粗利(売上総利益)は売上から原価を引いた金額で、粗利率は売上に対する粗利の割合です。日本政策金融公庫は粗利益を「売上高から売上(製造)原価を差し引いたもの」と説明しており(財務診断の指標の解説、2026年11月8日確認)、中小機構の経営自己診断システム(2026年11月8日確認)では「(売上総利益÷売上高)×100」で計算します。

粗利額は「いくら残ったか」、粗利率は「どれだけ効率よく残ったか」を示します。原価率(売上に占める原価の割合)とは、足すと100%になる関係です。

【段階1】ABC分析の期間と商品の単位はどう決める?

この段階のゴールは、比べる期間と、1行に入れる商品の単位を決めることです。

  • 季節の影響を踏まえて期間を決める
  • 商品数が多ければ、商品群でまとめる
  • 税込か税抜かをそろえる

期間は月ごとでも半期ごとでもかまいません。J-Net21も、期間は自由に設定でき、商品の種類が多い場合は商品群でまとめて分析し、必要に応じて群の中の単品を見る方法を紹介しています。期間限定の商品は、販売していた期間が短いぶん売上が小さく出るため、販売期間を横にメモしておきます。

【段階2】売上・原価・販売数はどう表計算に入れる?

この段階のゴールは、商品ごとの売上・粗利・粗利率が1枚の表に並ぶことです。

  • レジや予約システムから商品別の販売数と売上を出す
  • 1個あたりの原価を仕入れの請求書やレシピから出す
  • 下の列と式のとおりに入力する

ExcelでもGoogleスプレッドシートでも同じ式で動きます。1行目を見出し、2〜11行目を商品(ここでは10品)、12行目を合計にします。商品数が違うときは、式の範囲と合計の行番号を合わせて変えてください。

列見出し2行目に入れる内容・式
A商品名手入力
B単価手入力
C1個の原価手入力(材料費や仕入れ値)
D販売数手入力
E売上=B2*D2
F粗利=(B2-C2)*D2
G粗利率=F2/E2
Hシェア=E2/$E$12
I累計シェア=SUM($E$2:E2)/$E$12
Jランク=IF(I2<=0.5,"A",IF(I2<=0.8,"B","C"))
K分類=IF(J2<>"C",IF(G2>=$G$12,"残す","値付けを変える"),IF(G2>=$G$12,"組み合わせる","やめる候補"))
12行目合計E12に=SUM(E2:E11)、F12に=SUM(F2:F11)、G12に=F12/E12

E〜G列を入れたら、2〜11行目をE列(売上)の大きい順に並べ替えます。累計シェアは上から足していくので、並べ替えないと正しいランクになりません。下の表は、10品を扱う小さなカフェの1か月を想定した仮の数字です。

商品単価1個の原価販売数売上粗利粗利率
日替わりランチ1,000円550円400400,000円180,000円45.0%
ブレンドコーヒー500円100円300150,000円120,000円80.0%
自家製ケーキ600円180円200120,000円84,000円70.0%
パスタ1,200円660円7590,000円40,500円45.0%
カレー1,000円500円6060,000円30,000円50.0%
季節のパフェ1,000円300円5050,000円35,000円70.0%
ドリア1,000円650円4040,000円14,000円35.0%
紅茶600円120円6036,000円28,800円80.0%
自家製プリン500円150円6030,000円21,000円70.0%
サンドイッチ800円520円3024,000円8,400円35.0%
合計---1,000,000円561,700円56.2%

クーポンやセット割引を使っている店では、単価×販売数と実際の入金額がずれます。その場合はE列をレジの実売上に置き換え、粗利も「実売上−1個の原価×販売数」で出すと実態に近づきます。原価は、主な材料と1人前の量からの概算で試し始めてかまいません。

サロン・整骨院など時間で提供する店の原価の見方

施術のように材料費が小さいサービスは、粗利率がどれも高くなり差が出にくいので、G列を「1時間あたりの粗利」に置き換えます。たとえば仮の数字で、5,000円・材料費200円・60分のカットは粗利4,800円(粗利率96%)で1時間あたり4,800円です。3,000円・材料費300円・30分のヘッドスパは粗利2,700円(粗利率90%)で1時間あたり5,400円です。粗利率と1時間あたりの粗利で順番が逆になることがあるので、予約枠が埋まっている店ほど時間で比べる意味があります。

【段階3】ABC分析で売れ筋はどう決める?

この段階のゴールは、売上の順位から各商品にA・B・Cのランクを付けることです。

  • 商品ごとのシェアを出す
  • 上から足し上げて累計シェアを出す
  • 区切りの基準でランクを付ける
順位商品売上シェア累計シェアランク
1日替わりランチ400,000円40.0%40.0%A
2ブレンドコーヒー150,000円15.0%55.0%B
3自家製ケーキ120,000円12.0%67.0%B
4パスタ90,000円9.0%76.0%B
5カレー60,000円6.0%82.0%C
6季節のパフェ50,000円5.0%87.0%C
7ドリア40,000円4.0%91.0%C
8紅茶36,000円3.6%94.6%C
9自家製プリン30,000円3.0%97.6%C
10サンドイッチ24,000円2.4%100.0%C

この例では、10品のうち4品(A・B)で売上の76%を占めています。J-Net21は、上位2割の商品が売上の8割を占めることが多いという「2割-8割の法則」にも触れていますが、割合は店によって変わります。

区切りの基準は1つに決まっていません。この記事はJ-Net21の50%・80%を使っていますが、ITセレクトの記事のように70%・90%で区切る例もあります。どちらを使っても、毎回同じ基準で比べることが大切です。また売上で並べると単価の高い商品が上に来やすいので、D列(販売数)でも並べ替えて、よく注文されている商品を見落としていないか確かめます。

【段階4】粗利率の線はどこに引いて4分類する?

この段階のゴールは、店全体の粗利率を基準にして全商品を4つに振り分けることです。

  • 店全体の粗利率を出す(粗利の合計÷売上の合計)
  • 各商品の粗利率が基準以上か未満かを見る
  • ランクと組み合わせて分類する

線を店全体の粗利率で引くのは、業界の平均と比べるより「自分の店の中で平均を押し上げている商品か、押し下げている商品か」が直接分かるからです。仮の例では、561,700円÷1,000,000円=56.2%が基準になります。

分類商品(ランク・粗利率)粗利の合計
残すブレンドコーヒー(B・80%)、自家製ケーキ(B・70%)204,000円
値付けを変える日替わりランチ(A・45%)、パスタ(B・45%)220,500円
組み合わせる季節のパフェ(C・70%)、紅茶(C・80%)、自家製プリン(C・70%)84,800円
やめる候補カレー(C・50%)、ドリア(C・35%)、サンドイッチ(C・35%)52,400円

4つの粗利を足すと561,700円で、表の合計と一致します。やめる候補の3品は売上の12.4%、粗利の約9.3%にあたります。粗利率だけで見ると低いランチが、粗利額ではいちばん大きい(180,000円)点も見逃せません。率で線を引いたら、額も横に並べて判断します。

【段階5】集客の役目や常連客の注文は、数字とどう分けて判断する?

この段階のゴールは、4分類の結果に「数字に出ない役目」のメモを足し、切ってはいけない商品を守ることです。起きやすい失敗は、やめる候補を表のとおりに消して、その商品目当てのお客様ごと失うことです。

  • その商品が来店のきっかけになっていないか確かめる
  • 一緒に注文される商品をレシートで確かめる
  • 常連客が頼む商品かどうかを現場に聞く
確かめること確かめ方当てはまるときの判断
集客の役目「それを目当てに来た」という声、チラシ・SNSで何を載せて反応があったか粗利率が低くても、まず値付けの微調整で残す
一緒に買われる商品その商品が入ったレシートで、ほかに何が注文されているか組み合わせの粗利で判断する
常連客の注文顧客台帳やスタッフへの聞き取りやめるなら先に本人に伝え、代わりの商品を案内する
店らしさ店の紹介でいつも触れている商品か売上以外の役割として残すか、経営者が決める

粗利が取れない商品にも役割があることは、公的な解説にも見られます。J-Net21は小売業の在庫費用削減策(2026年11月8日確認)で、不良在庫の処分について、粗利が取れなくても「集客の材料にできる」といった効果を挙げています。現場でよくあるのは、ランチで来たお客様が食後のコーヒーやケーキを頼むことで、店全体の粗利が保たれている形です。

常連客が何を頼んでいるかは、レジの集計だけでは見えません。来店履歴にいつもの注文を書き足しておくと判断しやすくなります。書き方は飲食店・整骨院・サロンのリピーターを増やす方法|顧客台帳の作り方を参考にしてください。

【段階6】4分類ごとの打ち手はどう決める?

この段階のゴールは、1回の見直しで変える商品を1〜2品に絞り、変更の内容を決めることです。同時にいくつも変えると、どの変更が数字を動かしたのか分からなくなるためです。

  • 粗利額が大きい分類から検討する
  • 変える商品と内容を書き出す
  • 変えたあとの数字を仮の計算で見ておく

残す:売れ筋で粗利率も高い商品は何を守る?

売れ筋で粗利率も高い商品は、変えないことが打ち手です。品切れを起こさない、作り手が変わっても味や品質がぶれない、といった守りを固めます。割引しなくても売れている商品なので、割引の対象からは外すのが基本です。例のコーヒーとケーキは、メニューの見やすい位置に置き、原価が上がっていないかを定期的に確かめます。

値付けを変える:売れ筋なのに粗利率が低い商品はどう直す?

売れ筋で粗利率が低い商品は、価格・量・原価のどれか1つを小さく動かして粗利額への影響を確かめます。販売数が多いので、1個あたりの差が大きな金額になるからです。

仮の例で、日替わりランチを1,000円から1,050円にすると、1食の粗利は450円から500円になります。販売数が400食のままなら粗利は180,000円から200,000円へ、20,000円増える計算です。逆に、値上げ後は360食(500円×360食=180,000円)で今と同じ粗利になるので、40食(10%)減るところまでが粗利の面での分かれ目です。実際にどれだけ減るかは店ごとに違い、値上げで離れたお客様が頼んでいたコーヒーの粗利も一緒に失うので、この計算だけで決めないでください。

値上げ後の粗利率は約47.6%で、店全体の56.2%にはまだ届きません。集客の役目があるランチなら、全体の線まで上げることを目標にしなくてもかまいません。価格を変えにくいときは、原価を50円下げても同じ1食500円の粗利になります。ただし、量や品質を落として満足度が下がるようなら逆効果になるおそれがあります。

組み合わせる:粗利率は高いのに売れていない商品はどう動かす?

粗利率が高いのに売れていない商品は、すでに売れている商品と一緒に選ばれる形を作ります。まず「知られていないのか、求められていないのか」を分けます。メニューの後ろのほうに載っているだけ、接客で案内していないだけなら、見せ方を変える余地があります。

仮の例で、プリン(500円・原価150円)と紅茶(600円・原価120円)を1,000円のセットにすると、セットの粗利は1,000円−270円=730円(粗利率73.0%)です。プリンだけ頼む予定だった人がセットにすれば粗利は380円増え、紅茶だけの人なら250円増えます。一方、もともと両方頼む人は単品の合計830円から100円減ります。セットは「もともと片方しか頼まない人」に選ばれたときに粗利が増える形です。

「通常価格より◯円お得」のように比べて見せるときは、実際に販売している価格を使います。消費者庁は、実際と異なる比較対照価格の表示やあいまいな表示は不当表示に該当するおそれがあるとしています(二重価格表示、2026年11月8日確認)。

割引をする商品も、粗利率で必要な客数の増加が変わります。原価が変わらないとすると、同じ粗利額を保つのに必要な販売数の増加率は「割引率÷(粗利率−割引率)」です。10%割引なら、粗利率45%のランチは10÷35で約28.6%増、粗利率80%の紅茶は10÷70で約14.3%増が必要になります。お客様が割引で動く理由については、割引が効くのはなぜ?クーポンと期間限定の心理効果を小さな店向けに解説で整理しています。心理の話とあわせて、どの商品に割引を付けるかも粗利で確かめておくと安心です。

やめる:売れていなくて粗利率も低い商品はどう判断する?

売れていなくて粗利率も低い商品は、失う粗利と、減らせる手間・廃棄を比べて決めます。やめた分の粗利はなくなるので、「減った手間で何ができるか」まで考えて初めて判断できます。

仮の例で、ドリアの月の粗利は14,000円です。仕込みと片付けに月10時間かかっているなら、1時間あたりの粗利は1,400円です。この1,400円を、その時間で別の商品を作った場合や、人件費と比べます。専用の食材が余って廃棄が出ていれば、表の原価以上に負担がある商品かもしれません。逆に、ほかの商品と同じ食材を使っていて手間もかからないなら、残しても負担は小さいと判断できます。

いきなり消さず、「メニューから外して注文があれば作る」「期間限定にする」「曜日を絞る」といった縮小の段階を挟むと、お客様の反応を見ながら判断できます。段階5で常連客の注文と分かった商品は、ここで外す前に個別に声をかけてください。

【段階7】商品構成を変えた結果は何で確かめる?

この段階のゴールは、変更が店全体の粗利を増やしたかどうかを月次で判断することです。商品単体の売上が伸びても、ほかの商品から注文が移っただけなら、店全体の粗利は増えていないかもしれません。

  • 変更前に、変える商品・日付・「どうなったら戻すか」を書く
  • 変更後の表を同じ式で作り、前の表と比べる
  • 季節の影響は前年同月と比べて分ける
見る数字分かること悪化したときに疑うこと
店全体の粗利額見直しが手元の利益につながったか値付けや割引の幅が合っていない
変えた商品の販売数お客様がどう反応したか価格差の伝え方や置き方
関連する商品の販売数注文の移動や併売の変化セットで単品の注文を減らしていないか
客数来店そのものに影響が出たか集客の役目を持つ商品を動かしていないか

振り返りは新しく別の資料を作らなくても、毎月の数字を見る場に組み込めます。売上と粗利を毎月1枚にまとめる形は、小規模事業者の月次レポートはA4一枚でいい|作り方と打ち手の決め方で紹介しています。4分類の表はその裏紙として、商品を変えた月に更新すると続けやすくなります。

商品構成の見直しでよくある質問

よくある質問

商品数が少ない店でもABC分析は使えますか?
使えます。商品数が少ないと順位が一目で分かるので、ABCの区切りより、4分類の粗利の高低と役目の確認に時間を使ってください。
粗利率と粗利額はどちらで分類すればよいですか?
線は粗利率で引き、判断するときに粗利額を横に並べる方法がおすすめです。粗利率だけだと低単価の飲み物が高く評価されやすく、粗利額だけだと高単価の商品が高く評価されやすいためです。
正確な原価が分からなくても分析できますか?
概算で始められます。主な材料と1人前の量、仕入れの請求書から出した原価で分類し、判断が分かれる商品だけ細かく計算し直せば十分です。
セット商品はどう入力すればよいですか?
セットを1商品として1行に入れるのが簡単です。単品の動きを見たいときは、セットの売上を含めずに単品だけで集計した表を別に作って比べます。
「やめる候補」になった商品はすぐ外してよいですか?
すぐには外さず、まず役目と手間を確かめてください。集客のきっかけや常連客の注文になっていないかを確かめ、外すなら縮小の段階を挟むと反応を見ながら判断できます。

商品構成の見直しを、どう次の一歩につなげる?

商品構成の見直しは、売れ筋と粗利率の2つで全商品を4つに分けるところまでなら、手元の数字で今日から試せます。まずは直近の1か月分を表に入れ、残す・値付けを変える・組み合わせる・やめる候補のどれに入るかを見てください。

難しいのは、表が埋まったあとです。どの商品から手を付けるか、値上げと集客のどちらを先にするか、やめる商品をお客様にどう伝えるかは、店の方針と人手によって答えが変わります。「どの商品を残すか」は「どのお客様の役に立ちたいか」を決めることでもあるので、一人で決めきれないこともあります。数字の整理から優先順位づけ、実行までを第三者と一緒に進めたいときは、事業戦略顧問への相談も選択肢の1つです。

出典:J-Net21「すぐに使える/小売店のABC分析表」/J-Net21「小売業の在庫費用削減策」/日本政策金融公庫 財務診断の指標の解説/中小機構 経営自己診断システム 個別指標一覧/消費者庁「二重価格表示」/ITセレクト「ABC分析で在庫管理を効率化するには?」/AHLEI「The Power of Menu Engineering」(公的機関のページはいずれも2026年11月8日確認)

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